2010年10月21日木曜日

第18回日本山岳耐久レース

雨天が心配されたことが嘘のような好天(炎天?)の空の下、
第18回日本山岳耐久レースが開催されました。

朝8時、横浜の空は大雨。天気予報も夕方まで雨。
レース装備もレインウェアを用意して雨仕様にしたものの、現地に着くと青空。
前日までの心配が何だったのかと思うほどの天気の裏切りw
逆に汗ばむほどの暑さ。




















今大会は私にとって10回目の大会。
そして10回目の完走、アドベンチャーグリーンを目指す大会です。

私が初めてハセツネに参加したのは、スポーツメーカーで営業をしていた12年前。
取引先の店長から誘われたのがきっかけです。

24時間以内に71.5kmの山を走破するなんて酔狂なレースだと思いつつ
興味本位でエントリーし、いつのまにか虜になってました。


















スタート会場となる五日市中学校グランド。
1時間前には続々とランナー達が集まってくる。


スタート20分前。
レース前の緊張感が伝わってくる。

それにしても、みんなカラフルないでたち。
昔は、ウェアといえば白、グレー、カーキ、ブルーなどシックなカラーばかりだったが
今は比べ物にならないくらい鮮やかで豊富になったと思う。
そんなことにも歴史を感じて感慨深い。

さぁ、節目となるレース。
自分にとっての集大成。思い切って走ろう。
■スタート~第1関門(浅間峠)22.66km


号砲と同時にスタート。
歓声が一気に湧き上がり、血も踊る。


といってもスタート地点までは行列になっており、牛歩状態。
スタートを通過するのに1分ほど掛かった。

スタート地点を抜けると沿道には大勢の人々。
ようやく大運動会の始まり。

スタートから今熊神社までは、周りがスプリント競技のようなペースで飛ばしている。
お祭り気分でダッシュしたい気持ちもあるが、はやる気持ちを抑えて心拍数を170bpmにキープ。

4.2km地点、今熊神社の階段を上るとここからはトレイル。
階段あたりでトレラン仲間のSご夫妻が応援に駆けつけてくださった。何と嬉しい♪

市道山、醍醐丸、三国峠を越え、第一関門の浅間峠を目指す。
昨年の第一関門通過タイムは3:15。
このタイムよりは早く着きたいところ。

炎天下の中、脱水症状にならないよう水分をこまめに摂りながら進む。
ハイドレーションの水を一口ずつ吸いながらケチケチとw

体力が十分にある第一関門までの区間は、小刻みな登り下りも関係なく走る。

途中、醍醐丸あたりでハリ天さんに遭遇。そしてご挨拶。
ハリ天さんのブログやレースでのご活躍は拝見していたものの、直接お話しできていなかったのでお話しできて嬉しい。
レース中にランナーと会話するのも、ロードとは違った魅力。

15km過ぎ、三国峠あたり。
第一関門まで残り7km。

実は残り思うようにペースが上がっていない。
体調は悪くないのだけど、そもそものスピードが出ない感じ。水分の飲みすぎか?

今年はスピードトレーニングをあまりやらなかったせいか、速さに慣れていない。
自分にとってはイケてるハイペースのつもりでも、昨年タイムからズルズル遅れていく。。。

結局、思うようにペースが伸びず、3:33で第一関門を通過。

■第1関門~第2関門(月夜見山)42.09km
第2関門までの約20kmの区間には、ハセツネ最高峰1,527m、三頭山が聳え立つ。
約4kmにわたる三頭山までの登りは、登りが苦手な私にとって最初の難所。

第1関門を過ぎてもペースが上がる兆しが見えなかったので、無理せずペースを落として身体が回復するのを待つ。

しばらくすると雨が降って来た。しかも結構な大雨。
雨上がりで蒸し暑かった空気が、一変して冷たい空気に変わる。
木々に覆われているとはいえ、大雨になると木々の合間からランナーに容赦なく降りつける。

土がぬかるみ、至る所に横滑りしたような足跡が。
所々田んぼのようになっており、どんなグリップ力あるシューズでも意味をなさないほど。
何度もバランスを崩し、何度かすっ転んだ。。
恐る恐るな走りでペースが落ちる。

三頭山。
膝に手を当て、脚への負担を軽くしながら登る。
普段の走行距離を月間400kmに伸ばしたお陰か、それほど筋肉への負担は感じない。
でも何というか、全身に力が入らないような感覚。あれれ?
パワージェルやVESPA注入しつつ一時的に回復するも、脱力感は抜けない。

三頭山をようやく越え、残るは下り。月夜見山に向かう。

すると鞘口峠で再びSご夫妻の声援!?
雨の中、とっさに気付いたのでちゃんとご挨拶が出来なかったが、まさかこんなところまで応援に来てくれるなんて!
不甲斐ない自分を恨みつつも、動かない身体を前に押しやる。

下り基調なのである程度スピードを保ちつつ、なんとか第2関門月夜見を通過。

タイムは7:18。
昨年タイム6:51から遅れること30分。

月夜見上空は満天の星空。
一緒に走るランナーさんと「星がきれいですね~」と一言交わす。
美しさにただただ感動する。

■第2関門~第3関門(御岳山)58.00km

第3関門は三頭山に続き、御前山、大岳山の登りがある。
ハセツネの登りの佳境。

レース後半に来てから特に、何というか食が進まない。

普段は好物なシリアルバーのはずが、粉っぽくまずい。
一口で食べられるものが身体が受け付けてくれない。
パワージェルに至っては、濃厚なジェルで強烈な胸やけがする。

まずくてもレースでは重要なエネルギー源。
ドリンクで無理やりジェルを押し込み、なんとかエネルギーを確保する。
うえぇ~。

御前山、大岳山の登りはペースが完全に落ちた。
筋肉疲労というより、十分に栄養補給できないパワー不足。
それでもなんとか止まることなく走り続ける。

第3関門通過。
タイムは10:51。前回タイムは10:01。
サブ12は絶望的。。。

■第3関門~ゴール(71.5km)

残るはラスト13km。
下り基調の道をかっ飛ばすだけ、、、
なのだが、内臓から悲鳴を上げていて心おきなく走れない。

御岳山の宿街を通り抜け、再びトレイルへ。
しばし走ると、日の出山。

これでハセツネ登りは最後となる。
日の出山から望む八王子周辺の街明かりが黄金色に眩しい。
カメラに収められないのが残念。


残り11km。
苦しさも本格的になり、ハイドレーションの水でさえも胃が拒否する始末。
時折立ち止まっては、嘔吐。

こんなことは初めて。
脚が十分残っているだけに飛ばせないのが辛い。

途中、快調に走る後続者においおい抜かれ、さらに凹む。
こんなペースでゴールするのは嫌だ。

10kmくらいの区間なら脱水症状になることはないので、水を飲むのを止め
出来る限り走ることに。

苦しさをだましだまし抑えながら、最後の下りを走る。
徐々に身体が軽くなって走れるようにはなってきた。

ラスト3km。
トレイルからアスファルトの道に変わる。
膝に相当な負担が掛かるので、ここで歩く人も多々。
ここで一気にスピードを上げ、5人ほど抜いて最後の坂を駆け下りる。

ようやくゴールという気持ちと、終わってしまう寂しさが入り混じった気持ちで
最後のストレートを走る。

12時間45分。
ハセツネ10回目の旅が終わった。

ほろ苦いアドベンチャーグリーン達成(苦笑)



この後、トレラン仲間も無事ゴールを果たした。
そして制限時間24時間を残すところ15分となった頃、今大会で一緒にアドベンチャーグリーンを目指したOさんも無事ゴール。
最後は皆で胴上げ。感動的なひとときでした。


■振り返り
後から知ったことだが、今回の大会では私のように胃腸をやられてしまいペースダウン若しくはリタイアするランナーが多かった模様。完走率にも影響が出そうです。
とは言え今回痛感したのは、レース序盤から昨年並みのペースで走れなかったこと。
トレーニングで月間走行距離は伸ばしたものの、レースの速さに身体がついていかなかったことが要因だったと思います。
■リザルト
ゴールタイム:12:45:12
第1関門:3:33:08
第2関門:7:18:36
第3関門:10:51:36
男子総合:225位(1464人中)、男子30代:115位(541人中)

いつもながら、奥多摩の大自然を楽しく安全に走れるよう大会運営いただいたスタッフのみなさまに感謝。
そして今年もまた、多くのランナーのみなさんと出会うことができてよかった!



出直して来年もまた来ます!

2 コメント:

ひな さんのコメント...

アドベンチャーグリーン、おめでとうございます。
私はようやく3回目完走(1回リタイア)、まだ遠い…。

今回は気温が高くて、水不足で苦労した方が多かったようですね。

私は前半のドロンコ渋滞に何度もはまって昨年より2時間ほど遅い18:33:13。夜景も見れず、10分差で日の出も間に合わず(T_T)、でも登りも調子よく、終了後のダメージもあまりなかったので、内容的には満足。
また来年目指しましょう!

708 さんのコメント...

おつかれさまでした!
今年は内臓に来て、私にとっては厳しいレースでした。
朝まで雨だったので、雨レースを覚悟していたのですが、装備・水などことごとく外れた珍しいケースです。(苦笑)
そんな中快調なレース展開、さすがですね。
どんな天候だとしても、来年も出たいと思います♪

コメントを投稿