2006年10月9日月曜日

第14回 日本山岳耐久レース(長谷川恒夫CUP)2006

今年もやってきました体育の日。
私にとって体育の日と言えば日本山岳耐久レースの日です。

当日の最高気温25℃。
今年は、雨天だった昨年うって変わって暑すぎるくらいの好天。雨対策は万全にしてきましたが、取り越し苦労に終わりました。

今年のレースの目標は、『膝を痛めない』
岩場の下りで膝を痛めた昨年は、足を動かすたびに激痛が走って、走ることままなりませんでした。
だから今年は膝への負担を極力減らして、最後まで走り続けることが目標です。

今回、とても印象に残ったのが参加者の『装備品の標準化』です。
ザックは、グレゴリーのリアクター等の所有者が3人に1人くらいはいたような。
また、シューズはモントレイル製品ばかりでした。シューズは3人に2人はいたと思います。
両ブランドとも、トレイルランニングのブランドとして一定の地位を築いたといえるのだと思います。
それにしても、これだけ同じモノを持っている人が集まると結構異様な雰囲気だったりします。私も同類なのですが。。。^^;

ということで、まずはサマリレポートです。

--------------------<サマリレポート>--------------------
■リザルト
出走者:2004人
完走者:1515人
総合順位:600位(16:44:04)

■装備品(ギア、ウェア)
・ザック(グレゴリー リアクター 13リットル)
・ライト
 ハロゲンライト(頭部)
 LEDライト(胸部)
・シューズ(モントレイル レオナディバイド)
・スパッツ(フェニックス 4DM)
・シャツ(ポリエステル製の通気性の良いもの)
・時計(SUUNTO t6 &footpod)

■食料品の消費状況
・水 ×3.5リットル(うち1.5ℓは、第2関門で補給)
・アミノバイタル ×10
・電池 ×10
・パワーバー ×4
・カーボショッツ ×3
・飴 ×3
・VAAM ×8
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<レース前>
数日前の雨の影響も特になく、コースコンディションは良好。
私のコンディションはというと、この数日間5時間程度の睡眠で、やや睡眠不足。それでも体は軽い。
待望のレースなのでモチベーションは俄然高まる。

レース前には、スタート地点に皆集まり、運営役員からの挨拶や昨年優勝者、鏑木 毅氏等の挨拶と、レース時注意事項等がなされた。
今回は、トレイルランナーの石川弘樹氏による選手宣誓がおこなわれる予定のようだったが、何らかの手違い?により宣誓はされなかった。 石川氏の宣誓の姿を見たかったのに残念。

今回のレースの見所は、昨年度優勝者の鏑木 毅氏と過去同大会2年連続優勝の石川 弘樹氏の直接対決である。
同大会のレコード記録を持つ鏑木氏と、世界を転戦する傍らトレイルランニングの楽しさを広く伝え続けている石川氏。
スピード化著しい昨今、トレイルランニングが競技志向となるか、ネイチャースポーツとして裾野の広いスポーツになるか。
今回は、そんなことを考えてしまう象徴的なレースである。(当人にとってはハタ迷惑な話だろうけど。。。。)

13時スタートの10分前に、挨拶したり注意事項言ったり、準備体操したりして、時間的にかなり押してました。 年より、段取りは良くなかったような気がする。
そんなこんなでレーススタート!

<レーススタート ~第1関門>(工程0~22.66km)
スタート直後は、団子状態。スタート会場である学校を抜けるまでは思うように
動けない。リュックにストックを挿している人がいるので、
ストックが顔にあたらないように気をつける。
1キロ地点あたりまでは、側道を走り人をかいくぐって走っていき、ようやく渋滞
が緩和される。

第1関門までの特徴は、長く緩やかな登り。 体力の消耗はそれほどではないが、20キロ続くと疲労として蓄積してくる。
ここでは、登りには力を入れずに、時折出現する下りで一挙に攻める。走り続けると疲労が貯まるので、たまにプチ休憩を取りながら筋力を回復させる。 4時間5分で第一関門到着。

<~第2関門>(工程22.66km~42.09km)
第2関門までのコースは、本レース最高峰の三頭山(1527m)越え。

第1関門までのコースと比べ勾配もきつくなる。このコースあたりから周りが暗くなり始めるため、ヘッドライトを使う。
夜間のトレイルは昼のトレイルと違い、当然視界が狭まる。地面の凹凸を認識し、足を運ぶことが容易にはいかなくなる。それだけにライトの存在は大きい。
昨年LEDのヘッドライトを使用したが、ぼんやりとした光のため地面の凹凸を捉えるのにかなり苦労した。
そのため、今年は今まで使っていたハロゲンライトを頭部に、LEDライトを胸部に装備し、地面の凹凸を捉える光と周辺を照らす光のダブルで視界を確保することにした。こうすることで、視界を得るのに頭で照準を合わせるストレスがなくなった。

夕方になると山の中の空気が冷えてきた。途中何度か休憩し、消炎剤を塗りたくる。
パワーバーをかじる。うぅ、硬くて噛み切れない。。。寒さのせいか?
パワーバーは携帯性があって腹持ちはよいけど、喉は渇くし寒いと固まるのが難点。カーボショッツを吸ってみた。うぅ、濃いっ。味はともかく、腹持ちはしそう。空き容器をザックのサイドポケットに入れると、カーボショッツの中身が漏れて周りがベトベトになってしまった。

登りは好きじゃない。歩いて登っていても、周りより明らかにペースが遅い。日頃平地ばかりを走ってきたので、登るための筋肉はよわっちい。。。 しだいに睡魔が襲ってきたので、登り坂の途中で15分ほど横になる。

ようやく三頭山を越えると、あとは下り。
斜面にそってジグザグに引かれた道を走る。ここは膝への負担も少ない土壌でスピードを出せるエリア。快調に進む。

途中2度公道沿いに出て、3度目のアスファルトゾーンを抜け、第2関門到着。

<~第3関門>(工程42.09km~58km)
私にとっては、第3関門が正念場。御前山(1405m)と大岳山(1266.4m)。
急勾配の登りと岩場の続くこのコース。昨年はここで膝をやられた。

今年は去年の二の舞を踏まないために、慎重に走った。
通常ならば前傾姿勢で下りを駆け下りるところを、勢いを殺してなるべく歩くようにした。走り方としてはかなり格好悪い姿だけど、致し方ない。 時折足を滑らせ、腕やら手を岩に擦ってしまう。

休憩も頻繁に取り、体力を回復させつつ、通常より遅いタイムで第3関門を通過する。地面にはイガ栗が落ちていて、座ったり横になった時に何度も刺さった。(泣泣

<~ゴール>(工程58km~71.5km)
いままでのコースとは異なり、ゴールまでひたすら下りが続く。
ここでは、今まで通過してきたコースをどのように通過してきたか、人によって如実に表れる。

・体力を消耗しきって、走る余力のない人
・膝にダメージが蓄積されて、走れない人
・体力が残っていて、走れる人
・膝のダメージが少なく、走れる人
・体力・膝のダメージに関わらず、最後の力を振り絞って走る人

私は第3関門まで膝の消耗を抑えたお陰で、十分走れた。
いままでは抜かれ続けていたが、ここで多少挽回した。

膝にダメージを蓄積していた人は、ここでは痛くて走れない。
ゴール付近で続くアスファルトの下りは、膝に直接ダメージが来るため、さらに痛い。私も過去何度も経験済み(泣

ゴールまでの区間はほとんど走り続けて、念願のゴール(嬉

タイムは、16時間44分4秒。
昨年より早いかと思ったら、3分近く遅かった。またしても自己ワースト更新(泣

<レースを終えて>
今回は、タイム上は不本意な結果に終わってしまったが
いろんなことを試せたので満足でした。

■良かった点
1.膝の故障なく走りきれたこと。

2.ハロゲンライトとLEDの使い分けで夜間を快適に走れたこと

3.パワーバー等中心の食料で軽量化を図れたこと
  ※硬過ぎたので試食しとけばよかったけど。。。

4.キネシオテープ&関節サプリで膝を守れたこと。

課題は、絶対的にトレイルの走り込みが足りないところ。
また、来年に向けて1年計画でチャレンジしたいと思います。